AI時代を生き抜く「本物の学力」を育てる
「まぁはすでは、夏休みも朝から”ガッツリ”と、勉強もするのですね!」
見学にお越しになられた親御さんから、驚きの声をいただくことがあります。
体験や遊びが中心だと思っていたのに、なぜわざわざ勉強時間を設けるのか。
夏休みくらい、ゆっくりさせてもいいのでは?と。
いよいよ今週で終わりを迎える、長い夏休み。
まぁはすの子どもたちが、なぜ毎日午前中にしっかりと勉強してからスペシャルプログラムに臨んできたのか。その明確な理由を、皆さまにもご紹介します。
理由①:「生活リズム」という最強の土台を守るため

まず、最もシンプルで、しかし重要な理由。それは「生活リズムを崩さないこと」です。
約40日間の夏休みで昼夜逆転の生活が染みついてしまうと、学校再開後に心と体の調子を元に戻すのは、本当に大変なことです。
さらに、脳科学的にも、午前中は脳が最も活発に働く「ゴールデンタイム」。この時間に学習習慣を維持することが、集中力を高め、学習効率を最大化する鍵となります。これは、夏休みという貴重な時間を無駄にしないための、基本的な規律です。
理由②:午後の「体験」を「学び」に変える、成長の起爆剤

しかし、私たちの本当の目的は、ここからが本番です。
午前の勉強は、午後のスペシャルプログラムという「体験」を、本物の「学び」へと昇華させるための、いわば成長の起爆剤なのです。
ただ遊ぶだけでは、楽しかったという「思い出」で終わってしまいます。
しかし、毎朝の学びで「思考のエンジン」を温めている子どもたちは、日常のあらゆる風景を、学びの対象として捉え始めます。
先日、電車で移動中の出来事です。
車内の広告を眺めていた子どもたちが、突然ざわめき始めました。そこに書かれていた日本語の、些細な間違いに気づいたのです。
「この『てにをは』の使い方は、おかしいんじゃない?」
「僕だったら、こう表現するな」 車内は、白熱した国語の議論の場に早変わりしました。
またある時は、自宅で見ていたテレビの大人の会話に違和感を覚え、
「あの言葉遣いは、相手を尊重していると言えるのか?」と、仲間と話し合うこともあります。
こうした、物事を客観的に捉え、分析し、自分の意見を構築する力は、どこから来るのでしょうか。 それは、私たちが低学年の頃から地道に取り組んできた読書と、その内容を自分の言葉でまとめる文章の要約の賜物です。
毎朝の学習で、思考の「型」を鍛えているからこそ、現実世界で出会う情報(体験)を、その型に当てはめて深く考察できるのです。
AIには真似できない
「なぜ?」と問う力こそ、未来を拓く武器

私たちは、子どもたちに、爽やかなヌーボー(新酒)のような、その場限りの楽しさだけを味わってほしいのではありません。じっくりと時間をかけて熟成されたビンテージワインのように、味わい深く、厚みのある人間に育ってほしいと願っています。
だからこそ、たとえ「めんどくさいなぁ」と思われようとも、私たちは子どもたちに「なぜ?」と問い続けます。 そして、子どもたちにも『問いを立てること』を推奨しています。
この、当たり前を疑い、物事の本質を探求しようとする力こそが、子どもたちの未来を切り拓く、AIには決して真似できない最強の「武器」になると確信しているからです。
その証拠に、今、米国の巨大IT企業では、コンピューターサイエンス分野の大規模な人員削減が進んでいます。これは、知識や技術そのものを担うのは、もはや人ではない時代への、明確な移行を示しています。
だからこそ、まぁはすのプログラミング教育では、ほとんどデジタル機器を使いません。Apple社やテキサス・インスツルメンツ社といった、世界の最先端を知る方々から直接教えていただいた、「知識より、思考のプロセスこそが重要だ」という教えを、私たちは忠実に実践しているのです。
「朝の勉強」と「午後の体験」。
この両輪があって初めて、子どもたちの成長は爆発的に加速します。
まぁはすの夏休みは、単なるお預かりの時間ではありません。未来を生き抜くための「武器」を磨く、本気の学びの時間なのです。


