
まぁはすの朝の勉強タイム。
子どもたちに、今日訪れる「明治神宮」の資料を見せています。この資料は明治神宮創建100年記念として作られた紹介動画です。
明治神宮には、どんな人が祀られているのか。そして、どんな人たちが、どんな思いで作られたのか。
まずは予備知識をつけ、現地では五感をフルに使ってその場の空気を感じ、学びを自分の中に落とし込む。ここまでは、学校の遠足と同じかもしれません。
まぁはすの学びが本番を迎えるのは、ここからです。
天高くそびえるさまざまな樹々に囲まれた、静かで荘厳なあの場所。 東京の真ん中にいることを忘れてしまうほどの深い森が、実は100年以上も前に、人の手によって、未来のために創られた「永遠の森」だということを、子どもたちは知ることになります。
私は、子どもたちに 「この森を創るために、どんな人たちが、どんな想いを込めたのだと思う?」と問いかけます。
そこから、本日の物語が始まりました。
この壮大な計画の中心には、現在の1万円札の顔である渋沢栄一や、”日本の公園の父”と呼ばれた本多静六といった偉大な先人たちがいました。
彼らは、ただ建物を建てるだけではなく、100年、200年と続いていく生命力あふれる森を創ることを夢見ました。日本全国から、気候や土壌に合う10万本もの木々が献木され、多くの「青年団」の若者たちが、未来の日本のためにと、汗を流して植樹に協力しました。
それは、官民の垣根を越え、国中の人々が心を一つにした、希望のプロジェクトだったのです。
驚くべきことに、その森は、100年以上経った今も、当時の計画通りに成長を続けているといいます。現在は4段階目に入っています。
この話から、子どもたちは何を感じ取るでしょうか。 それは、先人たちは常に、まだ見ぬ未来の世代のことを考え、力を合わせていたという、揺るぎない事実です。
自分たちが生きている間の利益や、目先の便利さだけを追い求めがちな現代の私たちにとって、明治神宮は、静かに、しかし力強く語りかけてきます。
「あなたたちは、次の100年のために、何を遺しますか?」
まぁはすの学びは、知識を詰め込むことではありません。
歴史が語る、『先人たちの想い』のリレーに触れることで、子どもたちの心に、未来を想う想像力と、他者を思いやる優しい心の根っこを育むことです。
ー 今だけを考えるだけでは、人間がちっぽけになる。
ー 倒れている木も、初めから計画をされていたなんて、すごい
明治神宮の深い森を歩く子どもたちの声を聞きながら、彼らが創り出す100年後の未来に想いを馳せずにはいられませんでした。


