大切なことは『伝える』こと!
怒らず、叱らず、褒めて育てる。
最近、とにかくなんでも「褒めることが重要だ」という言葉を耳にするようになってきました。
そこで、今回は、はじめに「怒る」「叱る」について考えていきます。
なんだ、褒めることを教えてくれるのではないのかと、残念に思われた方、お許しください。
子ども、パートナー、部下、相手問わず、怒ることは必要がありません。
大切なのは叱ることでもありません。
伝えることなのです。
ところで、皆さんは「怒る」と「叱る」の違いをご存知ですか?
怒る:自分の怒りの感情に力が入り、相手に伝わる。
叱る:相手に何かを伝えること。主に悪しき行動を正す。
子どもや相手の行動を正したい時に、普段、こんな言葉で伝えていませんか?
「何やっているの!」
「何度言ったら、できるようになるの!」
「それ、ダメって言ったでしょう!」
実は、保護者の中にもこのような言葉を用いている方がいました。
そんな時は、「ここは、まぁはすですよ」と、お伝えしたことがあります。
「まぁはす」とは、一人ひとりが、Make a Happy Smile、笑顔になるために何ができるかを考え行動する場所です。
それは、親ごさんであっても守ってもらわなければならないルールなのです。
子どもというのは、親の背を見て育つ生きものです。
たとえ、仕事が忙しくて物理的な時間を共にできないとしても、親からの影響は大きいことを示している教えでもあります。
子どもの心の安定にもつながる、とても大切なことですから忘れないでくださいね。
さて、上記のような言葉を聞いた子どもの心は、どのように変化すると思いますか?
お子さんは、静かに心の扉が閉まり、目線が下がったり別の部屋に行ったりします。
まぁはすには、自分のお子さん以外の子どもがいます。その子どもたちは、
どのような印象に映っているかを考えたことはありますか?
悪いことをしたら、家で注意をすれば、お子さんにとっても、とてもいいですよ。
みんなの前で注意されることに対しての恥ずかしさや、
大好きな親の怒った顔を、大切にしているお友だちには見られたくないものなのです。
子どもって、友だちに自慢できる親が大好きなようです。
ですから、お子さんが、肩身の狭い思いをして過ごすことにもつながりますので、
お互いに、集団の前での行動は気を付けていきたいですね。
次に、お子さんとの距離は近づくかも考えてみます。
お子さんは、一歩ずつあなたから遠のいていきます。
そして、残念ながら周囲の子どもたちも、あの親は怖い人だという印象を持ってしまいます。
これこそが、もったいないと思うのです。
せっかく、良い面もたくさんお持ちでいらっしゃるのに、1回の叱責の仕方によって印象が下がってしまいます。
覚えておいていただきたいことを伝えていきます。
実は、子どもによって理解の仕方は変わります!
子どもの良心を育てるためには、お子さんの気質に合わせた言葉がけにも心を配るようになさると良いかと思います。
例えば、先にご紹介した言葉がけで子どもからどんなメッセージが出ているのかをご紹介します。
○○「何度言ったら、わかるの!」 ⇨ つまり、何度言っても悪しき行動が改まらない場合ですね○○
⇨お子さんは、これまでの教え方では、子どもにはわからないということを教えてくれています。
他の言葉を考えましょう。
○○「何をやっているの!」 ⇨ つまり、悪しき行動と思われることをやっている場合ですね。○○
⇨お子さんは、その行為が良くないということを知らないことを教えてくれています。
その行為のどんなところが良くないのか、そして、どのような行為が良いかを教えてあげてください。
ご家庭によっても判断基準が異なりますので、一概に、これが良くて、あれがダメということもありません。
子どもの問題行動とは、子どもが知らない、あるいは、わからないからできないことが多いのです。
ぜひ、お子さんの良い心を育み、一つでも良い行動ができるように、親ごさんには人生の先輩としても
これまで培ってきた経験を活かしながら、お子さんがわかるように教えて差し上げてください。
次回は、褒めることについてご紹介します。